ナベシャツ・カバーボーイ File#003「13」
今回カバーボーイはナベシャツフライヤーモデルでもある13(ヒトミ)さん。
(フライヤーは全国オナベバーや、レディースバーなどで手に入る。まるでポストカードのようなデザインとクオリティなので、ぜひ一度手に取ってみてほしい!)
まず、13さんは“じゅうさん”さんではなくてヒトミさんと読まれるのですが、どうして数字表記なのでしょう?
「本名には抵抗あるんですよ。地元にいる時はイントネーションが違うからよかったんですけど。
ひとみってもっと女らしくて可愛いイメージがあるんです。
でも今更違う名を名乗るのもどうかと思うし、自分は不器用なので使い分けできなそうだし、せっかくつけてもらった名前だし。
本名は本名だけど表記を変えてみようと思ったら数字で忠実に再現できたんです。
誕生日も13日だし、人と違ってて気に入ってます。」
なるほど、確かに個性的で短くて一発で覚えられますよね!
てっきり396(ミツル)とか19(ジューク)とか関係あるのかと思ってたんですが・・・
「関係ありません(笑)」
いつから13という名前を使っているんですか?
「んー?二年くらい前ですかね?」
なるほど、では13さんのセクシャリティーからうかがいたいのですが…
「セクシャリティー…うーん…なんだろ、ビアンタチ?」
自分のセクシャリティーはいつごろから気づいていましたか?
「ちっちゃい時から女の子が好きっていう感覚はあったんです。
でも、はっきり自覚したのは、高校の入学式の時でした。
女の子に一目ぼれをしたんです。
ずーっと先にいる女の子の集団の中の、一人だけが目に入ってきたんです。
その子とは、つきあって、一年で別れました。
それがはじめての彼女です。
高校卒業までは実家(東北のド田舎)暮らしだったから周りに
そういう人もいなかったしどうしていいのかわからず・・・
そうなんですかー。
今までのナベシャツカバーボーイになって下さった方々は、FTMさんやトランスさんがやはり多いのですけど、13さんの性自認は、「ビアン」ということからすると、女性ということでよいのでしょうか?
「そう…ですね。うん。そこまでなりきれないっていうか…。
なりきれないっていうのは難しいんだけど。
男の心も持ってます。
でもそれが全てじゃないんだよね。」
男の心もあるんだ。
「それは、ある。
小さい時はやっぱり男になりたいって思ったこともあります。
でもいつの間にか受け入れるようになったっていうか。
男になりたいとはずっと思ってる。
でも、かといって体をいじろうとは思わないんですよ。
だから…トランスではないですね」
生まれ変わったら男がいいですか?
「もちろん(即答)イケメンでよろしく!(笑)」
普段はご自分のことは何て言ってます?
「私」とか「僕」とか「アタシ」とか、あると思うんですが・・・
「“私”ですね。社会生活ではカムしてないので・・・。
自分の事を男だとは思ってないし、男的部分は持っていてもやっぱり女ですか
ら。“僕”とか“俺”と“私”を使い分けできる自信ないし(笑)」
13さんはFTMのお友達とかはいますか?
「うーん。本当にそこまで体をいじっている友達はいないです。トラよりの友達はいるけど。」
なるほどなるほど。
ではご愛用していただいているナベシャツなんですが、使ってくださってありがとうございます(^^)
使用されてどれくらいになりますか?
「一か月くらいですね」
どうですか?
「イイですね!!ん~やっぱり、いつもはノーブラでもぜんぜん生活してるんですけど、やっぱりね、気になる時があるんで」
あ、え、いつもノーブラなんですか。
「ノーブラです!」
会社の時も?
「ノーブラです!!ナベシャツも着ていくこともありますが」
そうなんですか!
しかし、日本ではノーブラ文化がまだ根付いていないため常にノーブラだといろいろと支障が出てくるのでは…?困るときもありますよね??
「そうですねー。多少刺激を与えられるとそういう反応もしますので(笑)」
そういう反応(笑)
「ちょっと、社会的に迷惑をかけるので、よろしくないかな、と(笑)見たくないものが目に入ってしまうと申し訳ないんで^^;
あとやっぱり、隠そうとして猫背になっちゃったりとかしてたんですよ。それがなくなりました。
正直言うと、ナベシャツは毎日着てるわけではないんですよ。ぴったりした服を着る時とか。薄着の時ですね。つけなくても目立たないときはつけないです。」
胸が目立たない格好っていうとどういう格好ですか?
「厚着とか、重ね着したりとかですね」
ナベシャツを着る前に、ナベシャツに持っていたイメージってどんなんでしたか?
「苦しいのかな?とか動きづらいかな?とかそういうイメージがありました。バリバリやってるトラよりの友達がいて、その子を見てたから、そういうイメージでしたけど。実際はぜんぜん楽ですね!」
突然ですけど、何かスポーツはやってますか?
「スポーツはバスケを小学校の時からやってます。ポジションはフォワード。今も同僚と同じチームでやってますよー。」
バスケの時、ナベシャツ着たりはしてませんか?
「練習の時は、ノーブラですね。試合の時はスポブラつけたりしてましたが…今度ナベシャツを試してみます!」
ぜひ、試してみてください!
でも、ノーブラでバスケだと、ゆれたりしません?
「ゆれるほど胸ないんで!
Aカップもないくらい。叩いて腫れたっていう程度しかないんです。」
そんな13さんの現在の職業は…
「事務系のお堅い仕事です。現在6年目です。」
ファンキーな外見からは美容師さんとかデザイナーさんとかそっち系の雰囲気をびんびん感じますが!少し意外です!
「そうですね、100パーセント見えないって言われます!」
試験を受けてなるんですよね?
「そうです!19の時に専門学校に入って試験を受けてなりました。」
きちんと計画的に将来を考えてたんですね!偉い!仕事の内容はどんな感じなんでしょう?
「デスクワークですよ。」
お仕事の内容や待遇には満足されてますか?
「今の仕事には満足してます。性格に合ってると思うので。」
お仕事にはどういう格好で行ってますか?
「ああもうこのまんまです!」
え、私服なんだ?ってことはピアスやカラーコンタクトも…
「このまんまです!」
へえ、周りの反応は大丈夫なんですか?
「周りはOKですね、上司によるって感じです。今のところは大好評です。でもうちの職場はみんなカチッとしてて私みたいな人は他にいない
ので、結構珍しいものを見るような目で見られますよ。遠くから凝視されたり二
度見されたり、ある意味有名人みたいです(笑)」
なるほど~。そんな風な職場だったらセクシュアリティとかも隠す必要ないとかなのかな?
「ん~。それは、そっちはやっぱりまだ……って感じですね」
あ、そっちはまだなんだ。ということは職場ではカムアウトは…
「仲いい人にだけしてますね。5人くらいかな?
『実は、女の子とつきあってるんだ』っていう風に言いました」
反応は?
「あ、やっぱり?って」
「やっぱり」なんだ!(笑)
職場でカムアウトしてる人は女性ですか?
「全員女性です。」
普段、職場以外だと、どれくらいの割合でカムアウトしてますか?
「そうですねー。100パーセントまではいかないですけど・・・7割、8割くらいはいってますかね」
ご家族は?
「弟だけ知ってます。弟は一こ下なんですけど、お盆に彼女を連れて帰省した時に、弟にだけ「彼女だよ」って…」
その時の反応は?
「あっそうって感じで。カムアウトしても誰も驚かないんですよ(笑)」
そうなんだ。それって、前から「そう」じゃないかって思われてたっていうことなのかな?
「うん…『そう』でもおかしくないって思われてるみたい」
そうやって、いわゆる「レズビアンっぽい!」みたいに思われちゃうことについては、どう?イヤではない?
「うん、まあ…。しょうがない!そう見えてしまうんだから、しょうがない
って感じです」
ご両親にカムアウトする予定って言うのは…
「今んとこないですねーショックを受けると思うんで。
うちは、ド田舎だから。
まず、何それ?っていうところから説明しなきゃいけないし、ショック受けてぶったおれちゃうかもしれないです」
そうなんだ。13さんがこれだけピアスあけたり、ボーイッシュな格好っていうのはすでにご両親はご存知だけど、
それでもやっぱり同性愛っていうのはさらにショックだと思う・・・?
「そうだと思いますねー。
いまだに実家かえると女らしくしろ~とか早く結婚しろ~とか行ってくるんですよ。
ハイハイ~ってかわしてますけどね!」
はじめて人にカムアウトしたのはいつですか?
「専門の時ですね。高校の時に好きだった子のことが忘れられなくて・・・ずーっと引きずってて。
それで、高校時代の友達に『実はあの時つきあってて…今でも好きなんだ』って言ったのが初めかな?
その時の反応も『やっぱり?』って。つきあってる時は誰にも言ってなかったけど、なんとなくそうかなって思ってたみたい」
そうなんだ、今その彼女さんとは・・・?
「今では友達です!10年来のいい友達になりました」
なるほど。その後の恋愛遍歴はどんな感じですか?
13さんなんとなくモテそうなんですが…
「モテません!!つきあったのは…ん~(遠い目)…」
あ、人数、大体でいいんですけど…手の指で足りるとか足の指まで必要とか(笑)
「あ、もうぜんぜん!片手で足りちゃいます!
今までつきあったのはノンケさんが多いですね。
出逢いは友達の友達とか。そういうのが多いです。
ノンケの友達の紹介もあるし、ビアンの友達の紹介もありますね」
普段つるんでる友達は…
「ビアンの友達が多いかなー。あとはゲイとか。男の子ともしょっちゅう一緒に遊んでます」
やっぱりクィアな仲間の方が一緒にいて楽しいですか?
「やっぱりそうですねー。人数少なくても、自分の中で占める割合は、ビアンとゲイの友達の方が圧倒的に多いです」
どういうとこが違うんですかね?ノンケの友達でも大事なお友達はいると思うんですけど・・・そういう友達とビアン友達っていうのは何が違うんでしょうか??
「やっぱりカムしてもノンケの子は100%わからないと思うんです。
だからゲイ・ビアンの友達といると楽なんです。
勿論ノンケの友達も大切ですよ。
ゲイだから、ビアンだから、ノンケだからって分けてるわけではないです。」
13さんは、DRAG☆STARという二丁目でやっているレディースオンリーのイベントでGO-GOとして、大活躍もされてますね!
そもそも新宿二丁目に初めてきたのはいつ、どういうきっかけでですか?
「21歳くらいの時でしたねー。
上京する前から二丁目のことは知っていて行ってみたいと思っていたんですよ。
たまたま職場のお姉さんが『(二丁目じゃない所の)おかまバー、ゲイバーは連れてってもらったことあるけど二丁目って行ったことないのよねー』って言ってて『「私も行ったことないけど興味あるんで一緒に行きましょうよ』ってことに
なって初めて行きました。
どこがどういう店なのか全く知らなくて近くのマンガ喫茶でレズバーを調べて行きました。やっと来れた~って感じでした。」
今ではGO-GOとしていわば業界人として活躍するほどになっていますが、GO-GOをやるようになったそのきっかけっていうのはなんだったんですか?
「もともと友達がDRAG☆STARでホステスをやってたので、よく遊びに行ってて、オーガナイザーさんともお話しする機会があったんです。それで、直接やらないー?って声かけられて」
GO-GOとして、ああいう格好して人前に出たりするの、どういう感じですか?
「んー。好きみたい(笑)」
結構華やかにスポットライト浴びる仕事ですよね?
「うん。基本小心で、緊張してるるんだけど、一度出てしまうと、すっごい楽しい!!
普段お客さんで行ってる時とは違う景色が見れるとこが楽しい。
みんながこっち向いてて、一人だけ逆向いて、みんなとは違う景色を見られる、そこが魅力ですね!」
GO-GOってのはGO-GO "BOY"ってことでいいのかな?
「一応そうですね」
今日もナベシャツカバーボーイということで、肩書きにボーイってついてますよね!?先ほど性自認は女性ということでおっしゃってましたが、○○ボーイっていう肩書き自体はどうですか?抵抗あったりしますか?
「それは全然オッケー
むしろ、これでガールって言われたら気持ち悪いかな(笑)っていう・・・」
じゃあなんとかボーイになったり、そういう肩書きについて、「いや、あたしは女よ!ボーイじゃないわ!!」みたいのは・・・
「あ、それは全然ない」
ちなみに、男性に間違えられることってあります?
「あーありますね。トイレとかでよく…直接言葉に出してはないんですけど、目つきでぎょっとされたり…あと、先に入ってると、後から来た人が戻って確認して入ってきたりとか…」
そうときってどういう気持ちになる?
「ん~なんとも言えない…あ~しょうがないのかな?男子に見えんのかな?っていう」
イヤだ?
「ちょっとイヤですね…ヘンな目で見られることがイヤ。
男に間違えられることがイヤなんじゃなくて、なんか嫌そうな目で見られることがイヤです。」
自分が、社会の中で男として扱われたいとか女として扱われたいとか、そういうのありますか?
「別に、どっちでもいいです。イヤな顔をされなければ。
ビアンの世界だと、タチっていえば男扱いされるし、社会的には女として生きてるから女として扱われるし、その時によってって感じですね」
ジェンダーはどっちでもいいって感じなんですね。
でも、ビアンの世界では、やっぱりタチなんだ。
「それはそうです。それは揺らがない!」
ちなみに女性の好みは…?
「気が強くてはっきりモノを言って、一緒にいて楽な人。お互い全部出せるような人が理想です。外見はあゆ!あゆ大好きです☆まあ理想と現実はいろいろありますけど…今は彼女いません。募集中です。」
自分のセクシュアリティを隠したりはあまりしていないの?
「いや、社会生活において、ビアンってことを隠したほうがよければ隠しますよ。オジサンが飲み会とかで「女の子もいけるんじゃないの~」みたいなこといっても流してます。
「あゆくらいかわいければつきあってもいいですけどね~」って本音をまぜつつかわして(笑)」
13さんはその華麗な髪型遍歴もご自身のサイトで公開してらっしゃいますが、この髪型はどういうきっかけで?こだわりとかあるんですか?(注)このページに載っている写真は全員13さん本人です!さまざまな写真をHPよりお借りしました!)
「今は結構普通に落ち着いちゃったんですけど…あ、普通でもない?(笑)とにかく、その時、なんかとっぴょうしもない髪型にしたいっていう衝動に駆られてて。
その時は普通のショートが伸びてた感じなんですけど、その時から思い切っていろいろ、前髪半分なくしたりとか・・・。切りにいくたんびに、その美容師さんとじゃあこうしてみようか!こうしちゃおうか!みたいな感じでどんどんいろんな形にしました!」
なんでとっぴょうしもない髪型にしたかったの?
「うーん、なんだろ、普通じゃヤだった。何年か前なんだけど…2年くらい?」
普通じゃヤだったっていうのは、他の人と同じがいやっていうこと?
「他の人と同じっていうのもそうだし、職業も事務員ぽくみられたくなかったんですよ。きっちり、かっちり、型にはまるのがイヤだったです。もう仕事6年目ですけどね。それまでも、髪の色を赤にしたり青にしたりしてたけど、形は普通だったのね。でも2年前くらいから形も変えて」
ファッションとかはどういうのが多いですか?
「今まではパンクっぽいのが多かったです。原宿とかで。セクシーダイナマイトロンドンが好きで、そこのTシャツばーっかり着てたんですよ!
でも今はちょっと路線を変えようかなって思ってるんです。シンプルかつコジャレた感じで。ファッションのこと、全然わからないんで、おしゃれなお友達とかに教えてもらいたいなと思ってるとこなんです。」
当日はノーアクセ、ノーバッグという気楽な格好でインタビューに応じてくれた13さん。
飾りたてているわけではないのに、雰囲気があります!!
靴やピアスの写真など撮らせてもらいました!ちなみにピアスホールは耳だけで13個あいているという。
「名前にちなんで13個でやめようと思ったんだけどおへその誘惑に負けました」とのこと!
では最後になりますが、セクシャルマイノリティの方々にメッセージはありますか?
「自分の心に素直になってください!」
13さんは素直になってますか?
「そうですね」
クールな外見と、奇抜なヘアスタイルからは意外なほど、落ち着いた態度と口調できちきちっとインタビューに答えてくれた13さん!
お忙しい中、ありがとうございました!!
仕事も遊びもファッションもやりたいことを賢く両立し、充実させているそのライフスタイルには感服いたしました!
刺激受けました!
この記事への感想、13さんへのメッセージを募集しております!
(メッセージはアジアンドラッグが責任をもって13さんにお渡しいたします)
(13さんはご多忙のため、直接お返事できないこともございます)

アジアンドラッグでは、ライフストーリーを聞かせてくださる方を募集しております。
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